2011/09/26

折り合いをつける

秋が日に日に深まっていきます。
触れる空気があっという間に変わりました。
空もどんどん高くなっていきますね…
秋は私の一番大好きな季節です。

私が日々の支援でいつも忘れずにいたいと思うことのひとつに
「相反する気持ちは共存する」ということがあります

相手との関係において
想いが強ければ強いほど
関係が深ければ深いほど
身近であればあるほど
人は混乱したり、悩んだりするように思います。


日々の支援のなかで、親や家族への気持ちを整理できず苦しんでいる方に
「両方の気持ちがあって大丈夫だよ」と伝えることを大切にしています

憎む気持ち、怒る気持ち、怖れる気持ちでいっぱいでありながらも
一方で強く求める気持ち、焦がれる気持ち、期待したい気持ち…

否定したいのに、一番に認めてほしいと願うこと…


それらが共に心にあることは矛盾することでしょうか?

私は全くそう思いません。

親や家族への思いは白黒はっきりつけることはとても難しいと思います
好きか嫌いか、認めるか認めないか、許すか許さないか
決着をつけてもつけても、つけられない。決着がつかないのが親子の関係だと思います
それよりも、どう折り合いをつけていくかが重要なのではと思います

家族への思いに折り合いをつけることで、悩み苦しんでいる方の心が少しでも楽になったらと、なってほしいと願ってやみません
もちろん“折り合いをつける”ことがどんなに難しいことかも、私たち支援者は忘れてならないと思います



相反する気持ち、様々な思いを抱えながら、折り合いをつけていく。


明確な答えも道しるべも提示できませんが
それでも、今日という日を生きて行く力に、つながりますように。